どうも、フリーランスデザイナーのヨシダマサ(@onof_yoshi)です!
いま現在フリーランスで活動しているグラフィックデザイナーは、仕事を獲得するため試行錯誤しながら、日々奮闘していると思います。
でも、独立して日が浅いデザイナーはとくに苦労は多いでしょう。
「毎日めっちゃ遅くまで頑張っているのにぜんっぜん儲からないんだけど!」
「仕事が取れなくてデザイン専業ではやっていけない…(泣)」
僕も新人フリーランスの頃は同じような経験をしています。
でも、2年目くらいから苦労せずに比較的安定して稼ぐことができるようになりました。
「え、なんでそんなことが出来たん??」
簡単に言えば、冊子(ページ物)デザインの仕事をメインにしていったんです。
いや、正確には
意図的にメインにしていったというより、クライアントに編集とか冊子系のデザインをやっている会社が多かったんで、気がついたらページ物の仕事が増えていったという感じです。
今回は冊子デザインの仕事をメインにしている僕が、
「安定して稼ぎたいと!」という人に向けて、冊子デザインをおすすめする理由と、稼ぎやすい冊子物のジャンルをお教えしたいと思います。
これからページ物のデザインで、フリーランスデザイナーとしてガンガンにやっていきたい!
そんな方はぜひ読んでみてください。
注意:ここではDTPデザイナーとグラフィックデザイナーを同じに扱っています。
パンフなどの冊子系の仕事をメインにして儲ける
僕がフリーになって間もないころは、市場の案件数が多いということで、チラシや名刺など単発(ペラ物・端物とも言う)の仕事をやってました。
基本的に単発のデザインというのは納品したと同時に完了する仕事です。
名刺やチラシデザインなどですね。
でも、みなさんも痛いほど身にしみてると思いますが、それらのデザイン単価は恐ろしいほどに安価なものが多いんです。
逆に、パンフとかの冊子系のデザインは案件数こそ多くないですけど、仕事があれば単発の仕事よりまとまったお金が稼げます。
ページ数が多ければそれだけたくさん儲かりますしね。
僕は、チラシや名刺など単発の仕事がメインのデザイナーが、
この先、何年も安定して稼ぐためにはページ物の仕事をメインにシフトチェンジしていく事が重要だと考えています。
ロゴやパッケージ・広告のみで生き残れるのは一流デザイナーだけ
グラフィックデザインの仕事で一番の花形といえば有名企業のロゴマーク、人気商品のロゴやパッケージデザイン。
あとは、渋谷や青山あたりの街並みをオシャレに彩る広告デザインですよね。
そんなすげーデザインを手がけたい!
グラフィックデザイナーなら誰もが夢みたと思います。
僕もその一人でした!
でも考えたてみたら、それら花形のデザインも単発の仕事の一つです。
たぶんですけど、少しぐらい有名なデザイナーがフリーランスやデザイン会社を起業して、単発の仕事のみで何十年も儲け続けるのは難しいかもしれません。
もちろんいるとはいますけど、全体のほんの一握りだと思います。
今はクラウドソーシングなどで安く、ロゴだって依頼者が3万円も出せば数十案の中から自由に選べる。そんな時代です。
しかも、それが主流になりつつあります。
単発系の仕事で一生儲けられるのは、
大手代理店や一流デザイン会社出身で、デザイナーなら誰もが知っている広告年鑑とかパッケージデザイン年鑑とかに作品が載っているクリエイターくらいだと思います。
そういえば、ホリエモンもYouTubeでこんなことを言ってました。
一流じゃないデザイナーが生き残るにはリピート案件が必須
じゃあ一流じゃないフリーランスデザイナーはどうやって生き残っていけばいいのか。
大きく分けて次の2つあると思っています。
- デザインの枠を突き抜けてマーケティングコンサルまでできるような
スキルを身につける。 - 「ストックビジネス」のようなリピート案件を増やす。
1つ目は「デザイナーとは別の視点が必要」
例えばある店舗の「集客を増やしたい」という悩みに対してマーケティングの知識で現状の問題点を洗い出して、収益を上げていく仕組みを作るとか。
ホームページを作り直したりチラシなどセールスプロモーションを丸ごと請け負うみたいな。
これはかなりの勉強と、何よりも実績が必要になってくるのでめちゃくちゃハードルは高いです。
相当な意識の高い志を持っている方は1に挑戦するのもいいと思います。
2つ目の「ストックビジネス」とは継続性がある仕事のスタイル
デザインでいえば、ページ物のデザインは「ストックビジネス」だと思います。
僕は、もともと持っているデザイナーのスキルを生かして稼げる2つ目のリピート案件をおすすめしますね。
冊子物(ページ物)の仕事のメリットは継続されやすいこと
リピート案件とはどういうことか。
ページ物は先ほどもお話したように継続性があります。納品したら完了ですが、完結ではないんです。
例えば、製品紹介パンフなんかは半年から1年に一回、製品を入れ替えてデザイン改訂します。
ベースのデザインはこちらが作ってるので、改訂するときはリピートで発注してくれるんです。
企業の会報誌など季節ごとに発行されるものも、一回受注できれば年4回は安定した収入を見込めますね。
そうです。
ページ物のデザインは「ストックビジネス」のような儲かる仕組みを作れる性質を持っているんです。
スケジュールが読めるので時間を効率的に使える
冊子をデザインする場合、比較的しっかりとスケジュールが組まれています。
発行する時期は決まってて、納期は絶対にズラせませんから。
仕事始めから納品まで、忙しい時期が分かりやすいです。
逆に仕事が空く時期も把握しやすい。
だから、空いてる時は営業をして単発の仕事を入れてもらったり、クラウドソーシングなどで効率的に稼げるんです。
時間を有効に使って、勉強したりセミナーに参加して自分のために投資するのもいいでしょう。
制作期間中は別案件を受けづらいのがネック
冊子物のデザインはページにもよりますが、やはり作業量が多いです。
なので、考え方によればデメリットにもなります。
制作作業(期間)中に新規案件の依頼を受けたら、キャパオーバーになりやすいんですね。
無理に仕事を受けて、結果、デザインのクオリティーを下げたり、提出期限に間に合わなかったりしたら、本末転倒です!
また、制作開始から納品まで2か月くらいかかるので、その間の収入面にも注意が必要ですね。
継続案件と新規案件のバランスを考えて、全体のスケジューリングをしましょう。
狙いたい、安定して稼ぎやすい冊子物デザインのジャンル
ページ物の中でも、稼ぎやすくてぜひ狙っていきたい冊子の各評価を「★」でご紹介します。
ただ、これはあくまでも僕の経験の範囲内ですので。
製品・サービス紹介パンフレット
デザインのページ単価 | |
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年間のリピート本数 | |
継続して収入が見込める度 | |
おすすめ度 |
製品・サービス紹介などのパンフレットは大体、半年~1年に一回くらいデザイン改訂がありますね。
上記のデザイン単価は新規デザイン時のページ単価です。
商品やサービスの特徴を捉えて魅力的に見せるためには、それなりのデザインレイアウト力が必要になるので、デザイン単価はお高めに設定できます。
改訂時の作業量はピンキリですが、全ページ渡って商品を入れ替えたりスペックを変更したりまあまあ大変です。
パンフレットのページ数は12~24ページくらいが多いので改訂時の収入もまとまった金額になりやすいです。
総合的に見て星4つにしました。
会社案内
デザインのページ単価 | |
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年間のリピート本数 | |
継続して収入が見込める度 | |
おすすめ度 |
新規デザインを受注した場合に一番デザイン料が高額になりやすいのが会社案内です。
会社の顔になるわけですし、しっかりとしたコンセプワークから高いデザイン力まで求められます。
なので、その価値に見合った報酬がもらえます。
残念なのは一回納品すると頻繁には作り直さないので、改訂を狙った継続的な収入は期待できません。
継続的に安定して儲ぎづらいという意味で星2つとします。
ただ、間違いなくいい実績にはなるので、デザイナーとして箔をつけるには最高の仕事です。
季刊誌・フリーペーパー
デザインのページ単価 | |
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年間のリピート本数 | |
継続して収入が見込める度 | |
おすすめ度 |
季刊誌・フリーペーパーはおすすめ度星満点のお仕事です。
デザイン単価はパンフほどではありませんけど、年4回発刊の場合が多いので儲かるオイシイ仕事だと思います。
フリーペーパーに関しては、毎月発刊される冊子を受注できれば、収入的にはもうホクホクです!
ページも16ページくらいだったら、ページデザインに慣れていればキャパ的にもちょうどいいでしょう。
ネックなのは、編集系に強い取引先を見つけるのが大変かもしれませんね。
こればかりは運も必要です。
社内報
デザインのページ単価 | |
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年間のリピート本数 | |
継続して収入が見込める度 | |
おすすめ度 |
社内報も、季節ごとまたは毎月発刊される冊子案件です。
社内コミュニティ的な位置付けなので、ページ単価は上3つに比べお安い場合が多いかもしれません。
冊子の種類的にはニッチな感じがしますけど、社内報を専門的に請け負う業者もあるみたいですね。
だから、極めれば季刊誌やフリーペーパーと同じくらい安定収入が見込める仕事です。
僕は一時期、5社くらいの社内報を手がけてました。
製品カタログ
デザインのページ単価 | |
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年間のリピート本数 | |
継続して収入が見込める度 | |
おすすめ度 |
製品カタログは他の紹介した冊子とは少し異なります。
総合カタログになると、数百ページにもなるので何人かで分業することになります。
正直デザインというよりは、DTPオペレーター的な作業になることが多いのが、他と大きく異なる点です。
この中ではページ単価も最も低くて、1万円もらえるのは稀です。
でも、狙ったほうがいい理由もちゃんとあります。
ページ数が多いカタログデザインはDTPソフトのInDesignを使えることが必須ですが、
使いこなせるグラフィックデザイナーって、実は少ないんです。
たぶん、オーペーレーション的なイメージが強いからでしょうね。
仕事が欲しくてしょうがないデザイナーさんは、
「これからInDesignを覚えて、それを強み仕事を獲得してやるぜ!」
みたいなやり方も全然ありだと思います。
まとめ
「継続して安定した収入が得られるのはうれしいけど、それじゃあなんか刺激なくね?」
と思う人もいるかもしれないです。
確かに、ページ物のリピート案件なんかはWebサイトで言えば、メンテナンスとか保守に近いと思います。
パンフのデザインをここに頼んだから、改訂版もまたやってもらおうってことなので。
若手であれば生活費もさほどかからないんで、安定よりも刺激的ないろんなデザインを作ったりチャレンジしていくべきだと思います。
でも、結婚して子供もいて、家族を養わなきゃいけない、安定した生活費を稼がなきゃいけないフリーランスデザイナーもたくさんいます。
そういった人には安定して稼げる仕組みが必要なんですね。
仕組みができると安心して、気持ちに余裕ができる。
そうすると、今まで儲からない割に忙しい単発の仕事も、以前よりも楽しんでできるようになります。
心が疲弊しまったら元も子もない。
自分が好きなデザインの仕事を続けるためには、気持ちの余裕が大切なことだと思っています。
最後まで読んでくれてありがとうございます。