どうも、フリーランスデザイナーのヨシダマサ(@onof_yoshi)です。
フォントってたくさんあって、チョイスを間違えるとすごく残念なデザインになってしまいます。それだけ奥が深いのがフォントです。
今回は、苦手意識をもっているデザイナーも多いフォントについて、誰でもカンタンにフォント感が身につく勉強法を公開したいと思います。
僕が紹介する勉強法はシンプルです。
「覚えやすく忘れにくい!」
これに尽きます。
- フォントの基本は学んだ駆け出しデザイナー
- フォント選びが苦手なデザイナー
- もっと感覚的にフォントを学びたいデザイナー
- 非デザイナーだけどプレゼン資料を見やすくしたい
イメージ通りにフォントが選べれば、表現の幅が飛躍的にアップするので、これからご紹介する勉強法をやってみてください。
※本記事では書体とフォントを同じとして扱っています。
本記事の信頼性
フォントの違いはキャラクターの違い
世の中には数えきれないくらい、たくさんのフォントがあります。和文フォントだけでも数千種類、欧文フォントも合わせると1万種類を越えるかもしれません。
そしてフォントには、それぞれが持つ特長やイメージがあります。
これは個性で人間で言ったら性格やキャラクターの違いと同じようなものです。
おそらくフォントの扱いが苦手な人は、以下のような悩みがあるように思います。
「種類が多すぎて選ぶ基準がわからない」
「フォントが持つ特長やイメージが覚えづらい」
僕も初心者の頃は同じ悩みがありました。
そこで実践したのは、フォントに対する「シンプルな考え方」と「感覚的な覚え方」。
下記の考え方で、フォントの勉強がすごくカンタンになると思います。
- 全フォントのベースとなるのはたったの4種類
- フォントを擬人化する
- 4種類のキャラクター(性格)だけ覚えればOK
順番に説明していきます。
全フォントのベースとなるのはたったの4種類
フォントというのは基本となる形があり、ベースとなるフォントは大きく分けると、たった4種類です。
和文フォントが「明朝体」と「ゴシック体」
欧文フォントが「セリフ体」と「サンセリフ体」
上図がメインとなり、世の中にある全フォントは、この4種類のどれかに属することになります。
フォントは種類が多いので難しく考えがちですが、もとはいたってシンプルです。
フォントを擬人化する
感覚的に覚えられるように、僕はフォントを擬人化してみました。そうすることで文章で覚えるよりも、自然にスッと頭に入ってきたんですね。
前項でも、アイドルグループのように4種のフォントを擬人化して「フォント界の神4」としました。
そして、フォントの特長ごとにチームを組めば、メンバー(フォント)をそれぞれ分けることができます。
「チーム明朝体」……………ヒラギノ明朝、A1明朝など
「チームゴシック体」………游ゴシック、見出しゴシックなど
「チームセリフ体」…………Garamond、Timesなど
「チームサンセリフ体」……Helvetica、DINなど
「この中で推しフォントは何かな?」みたいに、半分遊びながら覚える感覚です。
基本は4種類のキャラクター(性格)だけ覚えればOK
フォントには、人と同じようにキャラクター(性格)があります。
「元気」「繊細」「男性的」「女性らしい」…etc
フォントの性格も十人十色で、一見おぼえるのが大変そうですけど、こちらも基本的に「神4」それぞれのキャラを覚えるだけで大丈夫です。
それぞれのイメージマッピングがこちら。
あとは、フォントの体型によって見た目のキャラが決まってくる。
これも人間と一緒です。
こちらはフォントについてマンガで学べる本ですが、まさにフォントをキャラクター(擬人化)化していて、感覚的に楽しみながら覚えられる、初心者におすすめの本です。
フォントはウンチクとして覚える
フォントについての悩みで多いのが、
「フォント名とフォルムが一致しない」
「覚えてもアウトプットの前にすぐ忘れてしまう」など
そんなときは、名前とフォルムを別々ではなくウンチクと絡めて覚える。そうすると忘れにくくなります。
例えば
- メイリオの語源は「明瞭」。文字通り画面でも印刷しても読みやすいことから名付けられた。
- A1明朝のデジタル書体化にあたり、写植特有の墨だまりを再現。
- Helvetiaは1957年に誕生し世界で最も使用されている。映画化もされているほどの欧文フォントの王様。
- 雑誌「VOGUE」のロゴはDidot
- DINはドイツで生まれ、国内の工業製品の型番表記や道路標識などに使用されている。
フォントの成り立ちや歴史、有名店に採用されているロゴのフォントなど、ちょっとしたストーリーとして覚えると、脳内から引き出しやすくなります。
これは記憶力アップに用いる方法と同じような要領です。
『きれいな欧文書体とデザイン』はデザイナーなら知っておきたい有名欧文書体の歴史や背景、アレンジ例がわかりやすくまとまっていて良書です。
気になるフォントを調べてみる
デザインの勉強をしていると、「企業のロゴ、パッケージ、Webサイトに使用されているの、なんてフォントだろ?」もしくは「あのポスターのキャッチに似た感じのフォントを自分も使いたい」みたいなことありませんか?
気になるフォントの名前や類似フォントを知りたいときの調べ方をご紹介します。
Adobe Capture
Adobe Captureは気になる欧文フォントの判別ができるスマホアプリ。カメラで調べたいフォントを撮影すると、それに近いフォントを探してくれます。
試しにカメラで撮影してみると、こんな感じでAdobe Typekitの中から見つけ出してくれます。
ドンピシャのフォントではないこともありますが、気になったときにパパッと調べられるので便利ですね。
Adobe Capture: クリエイティブカメラ
Adobe Inc.無料posted withアプリーチ
きちんとフォントを学びたい人や、フォントに興味があるという人は、この『フォントのふしぎ』がおすすめ。
ヴィトンやゴディバのブランドロゴがなぜ高級そうに見えるのか?などの解説がされていて、フォントの知識向上に役立つ本です。
習慣化すると街中のフォントの見方が変わります
世界中には1万種類以上のフォントがあるかもしれませんが、普段サイトや広告・パッケージで見かけるのは、せいぜい100種類くらいだと思います。(調べたわけではないのでわかりませんが…)
今回ご紹介した勉強法を習慣化すると、街中で目にするフォントがだいたいわかってきます。
これはデザイナーとして結構すごいスキルです。
そしてインプットをしたら、どんどんアウトプットしていきましょう。ガンガン手を動かして知識を技術として定着させましょう。
まとめ
誰でもカンタンにフォント感が身につく勉強法についてご紹介しました。
突き詰めて勉強していくと奥が深いフォントの世界ですが、「シンプルな考え方」と「感覚的な覚え方」でハードルを下げることができると思うので、興味がわいた方はさっそく実践してみてください!
最後まで読んでくれてありがとうございます。