デザイン

グラフィックデザイナーとは?種類や仕事内容をわかりやすく解説

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どうも、フリーランスデザイナーのヨシダマサ(@onof_yoshi)です。

「グラフィックデザイナーって具体的にどんな仕事をしているんだろう?」
「どんなスキルが必要なの?」

グラフィックデザイナーは、広告やWeb、パッケージなどさまざまな分野で活躍できるクリエイティブな職業です。ただ、その分求められるスキルや知識も多岐にわたります。

この記事では、グラフィックデザイナーに興味があるあなたに、グラフィックデザインの種類と仕事内容などをわかりやすく解説していきます。

この記事でわかること
  • グラフィックデザイナーの役割と仕事内容
  • グラフィックデザインの主な種類
  • デザインに必要なスキル
  • 必須のデザインツール
  • コミュニケーションとマーケティング力の重要性
  • デザイン業務の具体的なプロセス
  • グラフィックデザイン業界の将来とAIの影響

 本記事の信頼性

ヨシダマサ
ヨシダマサ
本記事を書いている僕は、グラフィックデザイナー歴25年、現役フリーランスとしても18年以上活動しています。

グラフィックデザイナーとは?

グラフィックデザイナーとは、日頃から街などで目にする広告やポスター、ロゴ、雑誌など、おもに印刷物のデザインを制作する人を指します。
デザインを通じて、自分が考えたアイデアやメッセージを視覚的に表現して、効果的に伝えるという社会的にも大切な役割を担っています。

また、グラフィックデザイナーは、ただ「見た目がイイ感じ」のものを作れば良いだけではなくて、どんな色を使うか、どんなフォントが最適か、全体のレイアウトはどうするか、といった細かい要素を組み合わせてカタチにしていく…。
難しいことを言いましたが、要は奥が深くて、めちゃくちゃやりがいのあるお仕事ってことです!


グラフィックデザインのおもな種類

グラフィックデザインは、幅広い分野で活躍できるクリエイティブなお仕事。

デザインの対象物や役割、必要なスキルは多岐にわたります。

これから、おもなグラフィックデザインの種類を6つご紹介します。
グラフィックデザイナーを目指している人は各デザイン分野の特徴を理解して、自分がやりたいジャンルを見つける第一歩にしてください!

広告デザイン

わたしたちの日常生活の中で最も目にするのが広告デザイン。広告デザインは商品やサービスをターゲットである消費者に広く宣伝することを目的としています。

雑誌広告やビルボードのポスター、SNSでのバナーなど、さまざまな形で目にすることが多いですよね。

限られたスペースのなかで、ターゲットに魅力を伝えることが重要です。たとえば、広告を見るだけで購入したくなるようなインパクトを生み出すために、色彩やレイアウト、キャッチコピーのバランスを考える必要があります。

印刷物の例

  • ポスター
  • 新聞や雑誌広告
  • チラシ
  • リーフレット
  • バナー広告 など

エディトリアルデザイン(編集デザイン)

エディトリアルデザインは、雑誌や書籍、駅構内で見かけるフリーペーパーなどをデザインする仕事です。

文章と写真などを配置して、読みやすく魅力的な紙面にデザインします。編集者とのコラボレーションが多く、読者の目線を意識して、スムーズに情報を理解できるように考えながら作業を進めます。

編集者とのコミュニケーションを図りながら取り組むことが多いのでチームとして仕事がしたい人にオススメです。

印刷物の例

  • 雑誌
  • 書籍
  • フリーペーパー
  • カタログ など

パッケージデザイン

パッケージデザインは、商品そのものを包む外装をデザインする仕事です。

スーパーやコンビニで目にする食品パッケージや化粧品の箱など、わたしたちが普段触れるパッケージには、商品の魅力を伝えて消費者に選んでもらうための工夫がたくさん詰まっています。ただ商品を保護するだけでなく、デザインを通じて商品の特徴やブランドイメージを表現することが重要です。

また、環境に配慮した素材や、開けやすさなどの実用性も考慮する必要があります。パッケージデザインは、見た目のデザイン性だけでなく、機能性やエコロジー意識も求められる奥深い分野ですね。

印刷物の例

  • ポスター
  • 新聞や雑誌広告
  • チラシ
  • リーフレット
  • バナー広告 など

装丁デザイン

装丁デザインは、書籍や雑誌の表紙やカバーをデザインする仕事です。

装丁は読者が最初に目にする部分。その本の第一印象を左右する重要な役割を担っています。

内容に合わせたイメージを視覚的に表現して、読者の興味を引くことが大切です。とくに書店では、表紙デザインが書籍の売れ行きにも大きく影響するので、タイトルや著者名、画像の配置や色の選び方に細心の注意を払う必要があります。
アートディレクターや編集者と密に連携しながら、デザインだけでなく紙質や印刷方法まで考慮することが装丁デザインの醍醐味ですね。

そして、そのデザインの特殊性から装丁カバーデザインを専門としているデザイナーもいるほどです。

印刷物の例

  • 書籍のカバー
  • 雑誌の表紙 など

ブランディング・ロゴデザイン

ブランディングやロゴデザインは、企業や商品の「顔」となるビジュアルを作り上げるお仕事です。

ロゴは、そのブランドのイメージを一瞬で伝える重要な要素で、有名企業のロゴはシンプルながらも印象的ものが多いです。

ブランディング全体では、ロゴだけでなく配色やフォント、写真のスタイルなど、統一感のあるビジュアルアイデンティティを構築していきます。
これによって、企業や商品を差別化して消費者に強い印象を与えることができるんです。
企業のブランディングにおいては、その企業の価値観や理念など抽象的な部分をデザインしブランドを強化していくという、クリエイティブにおいて最も難しい分野になります。

印刷物の例

  • ロゴマーク
  • 名刺
  • 封筒
  • CI(コーポレートアイデンティティ)の策定
  • VI(ビジュアルアイデンティティ)の構築 など

Webデザイン

Webデザインは、ウェブサイトやアプリの視覚的なレイアウトやユーザーインターフェースを作り上げるお仕事です。

単純に美しいデザインを作るだけでなく、ユーザーが快適に操作できる使いやすさも非常に重要です。

ページのレイアウトやボタンの配置、フォントの大きさなど、細かい要素がユーザー体験に直結します。デザインはパソコンだけでなくスマートフォンやタブレットにも最適化する必要があるので、技術的な知識も求められますね。
Webデザインの魅力は、デザインと技術のバランスを取りながら、ユーザーにとって心地よい体験を提供することにあります。

印刷物の例

  • 企業サイト
  • LP(ランディンページ)
  • ECサイト など

グラフィックデザイナーに求められるスキル

グラフィックデザイナーとして働く場合、デザインスキルやデザインツールのスキルが求められます。

デザイン作業では基本となる知識やデザイン界のルール。仕事を進行する過程でディレクターやクライアントとやりとりをする時には、コミュニケーション力などのビジネス的なスキルも必要となります。

デザインのスキル

商品やサービスの魅力をターゲットに伝える時にはデザインスキルが重要になります。

デザインはよく「センスがないと無理」と思われがちですが、じつはセンスって誰にでもあるんです。だからデザインを学びながら、スキルを意識的に磨いていくことは全然可能です!

まずは、デザインの基礎知識である「4つの基本原則」「色の3原則」を理解しましょう。また、つねにアンテナを張って最新のデザイントレンドを掴んできましょう!

デザイン4つの基本原則

デザインには視覚的に魅力的な作品を作るための基本原則があります。その4つとは「近接性」「整列」「反復」「コントラスト」 です。これらは、視覚的に魅力的で理解しやすいデザインに役立つ重要な原則です。

これらの原則を意識しながら作業することで、より効果的なデザインが可能になります。ボクはいまだに、ポストイットに4つの原則を書いて、仕事場の見えるところに貼っています。

  1. 近接性
    近接性とは、関連する要素を互いに近くに配置することで、それらがグループとして認識され、関係性が明確になるようにすることです。
  2. 整列
    整列とは、要素を水平または垂直のラインに沿って配置することで、デザインに秩序と安定感を与えることです。
  3. 反復
    反復とは、デザイン要素(色、フォント、形状、スペースなど)を複数回使用することで、一貫性とリズムを生み出すことです。
  4. コントラスト
    コントラストとは、要素を異なるサイズ、形状にすることで、注意を引きつけ重要な情報を強調することです。

色の3原則

色はデザインにおいてすごく重要な要素で、色の3原則とは「色相」「彩度」「明度」の3つを意味します。

この色の3原則を意識することで、デザインの魅力的が格段的に変わります。

  1. 色相
    「色相」は、色の種類を示し、赤や青、緑などの色の名称を指します。
    デザインの現場では色相環を使用して、色を組み合わせるためのアイデアを得ます。
  2. 彩度
    「彩度」は、その色の鮮やかさを表現し、明るい色とくすんだ色の違いを感じさせます。
  3. 明度 (Value)
    「明度」は、色の明るさを示し、白から黒までのグラデーションを理解するための指標となります。

デザインツールのスキル

グラフィックデザイナーとして活躍するためには、デザインツールをマスターすることが必須です。さまざまなツールがありますが、今回は特に人気の高い4つのツールについて、詳しく解説していきます。

Illustrator

Illustratorは、紙面のレイアウトやロゴ、イラスト、アイコンなどを作成するためのツールです。
そのため、印刷物やWebサイトなど、さまざまな場面で活躍する万能なツールといえます。実際にデザインの現場では、幅広い用途でIllustratorが使われていて、Illustratorを使うことで高品質で美しいデザインを作成することができます。

Photoshop

Photoshopは、写真や画像を編集したり、加工したりするためのツールです。写真の色調を調整したり、画像に文字やイラストを重ねたり、さまざまなことができます。

例えば、ポスター用の商品写真のレタッチ、広告用の合成加工など、デザインの幅を広げるために欠かせないツールです。

最近ではAI機能で人物を自動で切り抜いたり、背景のみ変更したりできるのでPhotoshopをマスターすることで、より魅力的なビジュアルを作り出すことができるでしょう。

Indesign

InDesignは、雑誌や書籍などのデザインレイアウトを作成するためのツールです。複数の画像やテキストを組み合わせ、美しいレイアウトを作成することができます。

例えば、企業の広報誌や商品カタログなど、ページ数の多いデザインに最適な機能が揃っていて、編集デザインに最適です。

Canva

Canvaは、初心者でも簡単にデザインを作成できるツールです。テンプレートが豊富なので、デザイン経験がない人でも、簡単にポスターやチラシ、ソーシャルメディアの画像を作成できます。

上記3つは広告代理店、デザイン制作会社などで使われているプロ向けのツールなのに対して、Canvaはデザインを始めるための最初のステップとしておすすめです。

コミュニケーション力

グラフィックデザイナーの仕事で欠かせないのが、じつはコミュニケーション力です。意外かもしれませんが、素敵なデザインを生み出すには、クライアントやチームメンバーとのコミュニケーションがとっても重要なんです。

例えば、クライアントから「お店のチラシを作ってほしい」と依頼されたとします。その際、クライアントの意向やデザインの方向性をカメラマンやコピーライターに正確に伝えなければなりません。

また、制作したデザインの意図をクライアントへ説明する場面や、営業担当者との予算の話など、様々な立場の人とうまくコミュニケーションを取ることも必要なスキルです。

コミュニケーション力を磨くことで、仕事の幅も広がっていきます。苦手な人もいるかもしれませんが、経験を重ねるごとに上達していくので、恐れずにチャレンジしてみてくださいね。

マーケティングのスキル

デザインとマーケティングは互いに関連し合っています。

まず、デザインの目的を考えてみましょう。印刷物などのプロモーションツールは、商品を売ったりサービスの魅力を伝える役割があります。

そして、その役割を果たすためには「誰に向けて」「何を伝えたいのか」をまず理解する必要があり、そこでマーケティングのスキルが必要となってきます。

例えば、若者向けの商品、シニア向けのサービスなど、デザイナーはターゲット層に合わせてデザインを変えることが大切です。

また、似たようなデザインにならないように競合他社の動向を知ることも重要です。どうすれば目立つか、どんな表現が新鮮に映るか、そんなことを考えるのもマーケティングの一つといえるでしょう。

さらに、デザインの効果を測定する力も求められます。A案とB案のどちらが消費者の心を掴んだか、数字で判断できれば次のデザインにも活かせます。

マーケティングスキルを身につけると「ビジネスの課題を解決するデザイナー」へと成長することができます。まずは、日々の生活のなかで「なぜこの商品が目に留まったんだろう?」「どうしてこの広告に惹かれたんだろう?」と考えてみるところから始めてみましょう。

グラフィックデザイナーの仕事内容を理解しよう

グラフィックデザイナーの仕事は、クリエイティブな部分だけでなく、プロジェクト管理やクライアントとのコミュニケーションが重要です。

デザインを作成する過程には、さまざまなステップがあり、それぞれに異なるスキルが求められます。

ここでは、グラフィックデザインの仕事がどのように進んでいくか、一般的なフローを見ていきましょう。初心者の方でも、この流れを理解することで、実際の業務をイメージしやすくなるはずです。

1 仕事を受注しニーズをヒアリングする

グラフィックデザインの仕事は、まずクライアントからの依頼を受けることから始まります。
クライアントのニーズをくわしく聞き出し、どのようなデザインが求められているのか、しっかりと把握することが大切です。
ターゲット層や目的、予算、納期など、デザインに影響する重要な情報をこの段階で集めます。クライアントとの信頼関係を築くことが成功への第一歩となります。
最初のコミュニケーションがスムーズに進むと、その後の作業も順調に運ぶこと多いです。

2 アイデアをひねり出す

ヒアリングが完了したら、次にデザインのアイデアを出す作業に入ります。
ここでは、クライアントのニーズを満たしつつ、自分のクリエイティブなアイデアをどのように形にするかを考えます。
ラフスケッチを書き、ビジュアル的な方向性を固めていくことが大切です。市場のトレンドやターゲットユーザーの視点を取り入れながら、デザインのコンセプトを磨き上げていく過程は、デザイナーとしての腕の見せ所でしょう。
新しいアイデアを生み出すために、リサーチやデザインチームでのブレインストーミングも大切です。

3 デザイン制作に取りかかる

アイデアが固まったら、実際にデザイン制作に移ります。
ここで先ほど紹介したIllustratorやPhotoshopなどのデザインソフトを使って、具体的なビジュアルを形にしていきます。
レイアウトや色使い、フォントの選びなどディテールやバランスに注意を払い、クライアントの要望に合っているかを考えながらデザインを仕上げていきます。

4 デザイン修正のやりとり

初回のデザイン案が完成するとクライアントに提案し、フィードバックを受けます。
修正の指示が入ることが多く、そのフィードバックを元にデザインの調整を行います。
修正依頼は複数回行われることがあり、クライアントの要望を的確に反映しつつ、自分のデザイン意図をどのように維持するかがポイントです。
ここでは、対応の柔軟さとコミュニケーション力が大切になってきます。

5 データ入稿もしくは納品

デザインの最終版が完成したら、データの納品や印刷会社への入稿を行います。
印刷物の場合は、カラープロファイルや解像度など、印刷用のデータに最適化する必要があります。また、デジタルデザインの場合は、納品形式やファイルサイズに注意して、クライアントが使いやすい形で提供します。
最後に納品物に問題がないかを確認して無事完了です。この瞬間が、デザイナーとしての達成感を感じられる場面でもありますね。

グラフィックデザイナーの将来性

グラフィックデザイナーついて、いろいろな不安を感じている人もいると思います。

「デザインの仕事って、将来性あるのかな?」
「ずっとやっていける仕事なのかな?」

未来は誰にも分かりませんが、25年以上デザインの現場で仕事をしている僕が考える、グラフィックデザイナーの将来性についてお伝えしようと思います。

グラフィックデザイン業界の将来は?

結論、グラフィックデザイナーの将来性は、決して暗くありません!

むしろここ数年、企業において「デザイン経営」の重要性かなり浸透してきており、これからの時代、ますますグラフィックデザイナーの活躍の場は広がっていくと考えています。

SNSや動画サイトの普及で、情報が溢れかえっている現代。
企業も、商品やサービスを効果的にアピールするために、洗練されたデザインの広告やウェブサイト、コンテンツを必要としています。デジタルによるデザインの効率化が進んでいる一方で、人間ならではの感性やアイデアが求められる場面はむしろ増えてきています。

つまり、グラフィックデザイナーは時代が変わっても、常に必要とされる将来性のある職業だと自信を持って言えます。

AIによる影響は?

グラフィックデザイナーが将来性のある職業って言うけど、「AI技術が発達したら、デザイナーの仕事がなくなっちゃうんじゃない?」って心配している人もいるかもしれませんね。

たしかに、AIによるデザイン生成技術はどんどん進化していて、出来ることは増えてきています。

でも、悲観する必要は全然ないです。というか、AIにとって代わられるほどデザインという仕事はカンタンではありません。それはデザインの本質を理解すれば分かります。

現状、AIはこちらの投げがけに対して提案をしてくれるだけなので、デザインの考え方や方向性が正しいかどうかは人間が判断しなければなりません。あくまで、AIには自動化できる部分とできない部分があるということですね。

なので、AIを優れたアシスタント的に使っていくのがベスト。単純な作業はAIに任せてデザイナーの負担を減らし、その分、人間にしかできないクリエイティブに全集中できるようになります。

グラフィックデザイナーが受けるAIの影響は、マイナスよりプラスの影響の方が多いと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

グラフィックデザインの種類や、実際の仕事内容についてくわしく解説しました。
あらためて記事のポイントまとめてみます。

本記事のまとめ

  1. グラフィックデザイナーの役割と仕事内容
  2. グラフィックデザインの主な種類
  3. デザインに必要な基本的なスキル
  4. 必須のデザインツールとその活用法
  5. コミュニケーションとマーケティング力の重要性
  6. デザイン業務の具体的な流れ
  7. グラフィックデザイン業界の将来性とAIの影響

「自分は絵が下手」「美的センスがない」という理由でデザイナーを諦めるのはもったいない!
デザインで誰かの役に立ちたいという強い気持ちがあれば、グラフィックデザイナーの素質は十分あるといえます。ぜひ、挑戦してみてください。

最後まで読んでくれてありがとうございます。

ABOUT ME
ヨシダマサ
埼玉県出身で都内在住。フリーランス歴10年以上のグラフィックデザイナーです。40代になり新しいことにチャレンジしようと思い立ち、2019年5月に新元号とともにブログを始めました!デザインとネット収益で生活することを目標にしています。 詳しいプロフィールはこちらから!